発電機・変圧器・その他これらに類する電気設備が設置されている施設や通信機器室、ボイラー室・乾燥室など多量の火気を使用する施設、自動車の修理・整備工場、駐車場等を防護するのに適しています。
この設備は、「電気絶縁性が大きい」「機器等を汚損、腐食、損傷しない」「油火災に対する消火の速効性がある」「消火剤の変質がなく長期間貯蔵ができる」などの特長に加え、「消火薬剤をはじめとする設備コストが他の消火設備に比べて低減できる」ことです。
そして、安全対策に関する技術基準が制定されて、より信頼性の高い消火設備になっています。
二酸化炭素消火設備は、貯蔵容器、集合管、選択弁、噴射ヘッド、起動装置、制御装置そしてこれらをつなぐ配管、配線等によって構成されます。
設備方式は、噴射ヘッドを配管で固定した固定式とノズル・ホースを用いる移動式に大別されます。
固定式には防護対象物の形態に応じて、全域放出方式と局所放出方式があります。
不燃材料で造った床、壁、天井(又は屋根)で仕切られた密閉構造が可能な構築物などに用いられ、密閉された区画内に所定濃度の消火薬剤を放出し、消火する方式です。
この方式は消火薬剤の放出前に区画内の人員を安全に退避させる放送・警報装置、消火効果を損なう換気、開口部分がある場合の自動停止・閉鎖装置、放射中の入室を防ぐための標識と放出表示灯を設置します。
防護対象物の周囲全域を防護するのに有効な隔壁・囲いがない場合の消火に用います。
防護対象物に対し、消火薬剤を直接放射して対象物の周囲を包囲し消火する方式です。
起動方法は自動式と手動式があります。
自動起動方式は複数の火災信号を制御盤が受信した場合に起動し、手動起動方式は防護区画の出入口付近に設けた操作箱で操作・起動します。 制御装置からの電気信号で起動装置が作動し、選択弁と貯蔵容器が開放されます。
貯蔵容器に液体で高圧貯蔵されていた二酸化炭素がそれ自体の蒸気圧により集合管及び配管を通して噴射ヘッドから防護区画内に放出します。
二酸化炭素消火設備の制御盤、操作箱、閉止弁は誤放射による人身事故を防止するため安全対策に関する技術基準に適合し、(財)日本消防設備安全センターの認定合格品になっています。(型式番号NDC-CSS/型式番号 制-007号)
①起動信号回路に異常信号が入った場合には消火剤の誤放出が防止できます。
②点検時の安全を確保するための閉止弁を貯蔵容器~選択弁の集合管か起動用ガス容器~貯蔵 容器の操作管に取り付け、点検者が閉止状態を操作箱と制御盤の点検表示灯で判別できます。
集合管閉止方式
起動操作管閉止方式
③付臭装置を取り付けることでさらに安全が確保されます。
■プラント防災設備に関するお問合わせ:03-5815-5041