現在、市場に出荷されている消火器の大半は粉末薬剤を使用するタイプの消火器です。そして設置された消火器の99%以上は使用されることなく交換時期を迎え回収・廃棄されています。2009年以前はこの薬剤は再利用されることなく廃棄されていましたが、一般社団法人日本消火器工業会による消火器リサイクルシステム構築により粉末薬剤回収再生・再利用の仕組みがスタートし、当社も当初からこの活動に賛同し、2011年には千葉工場内に薬剤リサイクルのライン新設し、2015年には札幌支店にも同様のラインを新設しその取り扱いが年々増加しています。
こうして製造された薬剤を40%以上使用した消火器は日本環境協会認定のエコ消火器として環境意識の高い需要家に販売されています。
千葉工場リサイクルライン
札幌支店リサイクルライン
石油コンビナートをはじめとする危険物施設で主に消火に用いられる泡消火薬剤はたんぱく泡消火薬剤です。
この中には第1種特定化学物質であるPFOSやPFOが含まれている製品が多く、その強い難分解性から現在では製造及び輸入が禁止されています。こうした状況を打開するため日本ドライケミカルではPFOS,PFOAを含有しない製品の開発に取り組み、2021年販売を開始した泡薬剤がグリーンアルコエース3-3-・6です。この製品は従来の性能を維持しながら環境にやさしい製品として多くのお客様にご好評いただいています。